一週間ほどご無沙汰をしておりました。今回は「イース」のキャラクターの魅力に迫ってみたいと思います。
何と言っても赤毛の主人公・アドル=クリスティンを最初に挙げないわけには行きませんね。「イース」は女性ファンも多いですが、そのきっかけを作ったのは間違いなくアドルその人です。
特に都築俊彦氏が手がけたマニュアルイラストのアドルは、女性をイチコロ(古)にするには申し分ないものだったと思います。
どことなくあどけなさ、愛らしさを持ちながら、かつ冒険家としての芯の強さのようなものを感じさせるアドルが人気のキャラクターとなるのに、さほど時間は掛かりませんでした。
「イース」シリーズはアドルの冒険であり、作品を重ねるごとに彼が成長していく姿もまた良く描かれていると思います。
また、作品ごとに変わるヒロインの存在も重要です。フィーナ、レア(Ⅰ,Ⅱ)、リリア(Ⅱ)、エレナ(Ⅲ)、カーナ、リーザ(Ⅳ)は、いずれもタイプが違うヒロイン格のキャラクターです。ヒロインに「お約束のパターン」というものがあまりなく、「次はどんなヒロインが出るのかな」と期待を持たせてくれるところが素晴らしいと思います。
主人公やヒロインだけではありません。後の作品群でアドルの相棒として出場頻度が高くなるドギや、「イースⅢ」ではエレナの兄・チェスターも味のあるキャラクターです。特にチェスターは、最初は何の目的で動いているのかよくわからないが、物語が進むにつれて彼の真意が明らかになっていくところは、ストーリー構成としても良くできており、同時にチェスターというキャラクターを立たせる効果も出しています。美形なので女性の人気も高かったようです。
女性人気が高かったと言えばダルク=ファクト(Ⅰ)やエルディール(Ⅳ)も挙げられますね。「どこか物憂げで、暗い過去を持つ美形の悪役」というパターンは、単純な悪役よりもストーリーを深めてくれるので、やっていて楽しいものです。
その一方で、ことあるごとに「ぶっ殺してやる !」を連呼するガディス(Ⅳ)のような単細胞キャラクターもいて、その差異も見ていて楽しいものです。
「Ⅲ」のマクガイア城主のように、甘言に乗せられて悪に加担してしまう「弱い人間」の存在も面白いですね。作中で明らかになる通り、彼は決して根っからの悪ではないのですが、欲の深さを利用されて悪事に荷担する格好になってしまいます。こういう「良い人」と「悪い人」の中間的な存在が、ストーリーに人間臭さを持たせてくれます。欲が深いと言えばレオ(Ⅳ)さんも。自業自得ではありますが…。
さてさて、これ以上続けるとキリがないので今回はこの辺で。お気に入りのキャラクターが見つかると、ゲームをより一層楽しめるようになりますよ。
続きはまたの講釈で。