2014年6月3日火曜日

私の人生を変えたゲーム(1)・「イースⅠ・Ⅱ」・第2回~古代節~

「イースⅠ・Ⅱ」はどの要素を見ても非常に魅力のある作品です。世界観、ストーリー、キャラクター、音楽、ビジュアル、システム。しかし「イースⅠ・Ⅱ」は、PCエンジン向けに音楽などは多少のアレンジはされているものの、世界観はもちろん、ストーリーやキャラクターは基本的に原作である「イース」「イースⅡ」がそのまま移植されています。つまり「イースⅠ・Ⅱ」が素晴らしいということは、原作である「イース」「イースⅡ」が素晴らしかったということに他なりません。そこで今回からは、原作の魅力について語っていこうと思います。

とりわけ今回は音楽の面でのすばらしさにスポットを当てたいと思います。「イース」発売当時は、ようやく「ゲームミュージック」というジャンルが世間に認知され始めた頃で、CDショップにも専門の棚ができたりしていましたが、肝心の質は、というと、「お察しください」と言ったところです。もちろん各ソフトハウスも相応に努力はしていたでしょうが、残念ながら努力に見合った評価を与えられてはいませんでした。依然としてゲームミュージックは「ピコピコ音楽」の烙印を押されていたのです。

ところが「イース」のそれは、これまでのゲームミュージックのイメージを完全に払拭するものでした。これがPCゲームの音楽なのか、と疑ってしまうほどです。「MUSIC FROM Ys」などのアルバムで当時の原曲を聴くことが出来ますが、年月が経った今でも色あせることはありません。

この革命を起こした張本人こそ、当時日本ファルコムにアルバイトとして在籍していた古代祐三氏(現・株式会社エインシャント代表取締役社長)です。

氏はかねてより「マイコンBASICマガジン」の音楽担当として、「YK-2」名義でゲームミュージックのプログラムを多数発表していました。「ザナドゥ・シナリオ2」でデビュー後、2年の在籍期間中に数々のファルコムの名作の音楽を生み出してきました。「イース」はその中でも確実に氏の代表作です。

何しろ自前のFM音源ドライバを開発してしまうほどの凄腕なので、その質の高さは推して知るべし、としか言いようがありません。

氏はシリーズでは「イース」と「イースⅡ」の音楽を担当していますが、ファンの間では「古代節」と言われ、その独特のリズム感は後の作品にも受け継がれています。

本当ならば何か一曲くらいサンプルを挙げたいところですが、まぁ止めておきます。

シリーズの音楽については、別途考察の機会を設けたいと思いますので、今回はこのあたりまで。これからもたくさんの思い出を語っていくので、息切れせぬように…。

続きはまたの講釈で。

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